韓国パク・クネ大統領を巻き込む事件でどうなる?!韓国社会

韓国のパク・クネ大統領がついに「共謀罪」として立件されました。今後捜査に協力するように迫られています。今の段階ではまだ「立件」だけなので罪が決まったわけではありません。これから本格的に「起訴」に向けた取り調べを行いますよ、という宣言です。

パク・クネ大統領側が検察の捜査には応じないという強気の姿勢にでているようですが、その辺の事情があるのではないでしょうか。韓国の憲法上、現役大統領は起訴も逮捕もできないことになっていますので自主的に退陣しない限りは韓国大統領としての地位は保証されています。
そのような状況でパク・クネ大統領が国民に謝罪し、捜査協力を言ったのは“民意”がいちばん怖いからだと思います。捜査には協力するけど「特別検察官」でやります、というのは時間稼ぎとしか思えないけどね。

政治的にはパク・クネ大統領が関与したことが重要になってきますが、疑惑の中心人物チェ氏の取り調べが進むと政界のみならず財界や韓国社会全体の不安に広がりそうです。韓国本国では「チェ・スンシルゲート事件」と呼ばれています。

これは韓国ドラマでもできのいいほうなのか?結論が見えないので何ともいえませんが、これまでにない韓国の歴史と現代ドラマを組み合わせた超大作になりそうな気配がします。ここはひとつ韓国ドラマをみる感覚でストーリーと登場人物、相関図を整理してみたいと思います。

※お断り:ここに名前のあがっている人物が今回の事件に全て関わっているわけではありません。あくまで関係を記したものです。

パク・クネ大統領とチェ・スンシル氏に関わる人物、関係機関

【関係機関及び個人的なつながり】
    • A.パク・クネ大統領の家族
    •   1.パク・クネ現韓国大統領(本人)
        2.パク・チョンヒ元韓国大統領(父)
        3.弟
        4.妹
    • B.チェ・スンシル氏の家族、関係者
    •  1.チェ・スンシル氏(本人)
       2.チョン・ユラ氏(娘、大学不正入学疑惑)
       3.チョン・ユンフェ氏(元夫、パク・クネ氏の議員時代の秘書官)
       4.チェ・テミョン氏(父、新興宗教団体総帥)
       5.チャ・ウンテク氏(広告映像監督)
       6.コ・ヨンテ氏(TheブルーKの常務、元ホスト)
       7.チャン・シホ氏(チェ・スンシル氏の姪、韓国冬季スポーツ英才センター事務総長)
    • C.青瓦台(大統領府)、財団
    •  1.アン・ジョンボム氏(前大統領府政策調整首席秘書官)
       2.チョン・ホソン氏(前大統領秘書官)
       3.ウ・ピョンウ氏(民政首席秘書官)
       4.キム・サンニョル氏(前教育文化首席秘書官、チャ・ウンテク氏の叔父)
       5.キム・ソンヒョン氏(前ミル財団副理事)
       6.チョン・ドンチュン氏(前Kスポーツ財団理事長)
       7.キム・ギチュン氏(元大統領秘書室長)
       8.キム・ジョン氏(前文化教育観光省第2次官)
       9.チョ・ウォンドン氏(元経済首席秘書官)
【関係機関】
    • ①青瓦台(大統領府)
    • ②ミル財団(文化コンテンツの開発と人材育成を目的に設立)
    • ③Kスポーツ財団(韓国のスポーツの発展と人材育成を目指して設立)
    • ④TheブルーK(Kスポーツ財団の実質子会社、チェ氏の個人会社)
    • ⑤韓国財閥企業(財団への資金提供、関係機関からの利益供与)
    • ⑤韓国冬季スポーツ英才センター(平昌オリンピックの人材育成)
【パク・クネ大統領に関わる逮捕者】

B-1.チェ・スンシル氏・・逮捕、起訴(財団への寄付強要、国政介入等)
C-1.アン・ジョンボム・・逮捕、起訴(財団への寄付強要)
C-2.チョン・ホソン・・逮捕、起訴(公文書漏えい等))
C-8.キム・ジョン・・逮捕、起訴(職権乱用、機密漏えい))
C-9.チョ・ウォンドン・・逮捕、起訴(強要未遂)
パク・クネ大統領自身の共謀を立件。2つの財団への寄付の指示、公務上の機密漏えいの容疑。

パク・クネ大統領の立件までの主なタイムライン

そもそもなぜ今回の韓国現職大統領を巻き込んだ大規模な事件にまで発展したのでしょうか。韓国では退陣した後に問題がとり立たされることはよくあること(これまでの全ての大統領)ですが、現職大統領としては前代未聞です。韓国国内での動きをまとめてみました。

【事件として注目されるまで~2016年10月以前】

(2016年7月末)
テレビ朝鮮「青瓦台首席、文化財団ミルに500億(ウォンの)募金支援」と、ある財団についての不自然なお金の流れについて報道。その内容とは、

  • 財団法人「ミル」の設立に際して、大統領府(青瓦台)が10数社の財閥企業に対して約500億ウォンの資金拠出のための圧力をかけた疑い。
  • 財団法人「Kスポーツ」の設立にも380億ウォンを集めた。と報道。

(9月20日)
ハンギョレ新聞 「大企業のカネ 288億(ウォン)得たKスポーツ財団 理事長はチェ・スンシル氏馴染みのマッサージセンター長」と報道。

不自然なお金の流れ先の財団が「ミル財団」「Kスポーツ財団」です。この2つの財団は設立して間もなく、ほとんど知られていなかったが、パク・クネ大統領の海外歴訪に随行していたため知られるようになったというもの。活動の実績もないのになぜ?と注目と疑惑の目が向けられるようになった。

このことでパク・クネ大統領の秘線と目されていた人物のチェ・スンシル氏がこの財団に関わっていることが世間的に知られることとなる。

【パク・クネ大統領周辺が慌ただしくなる 2016年10月】

10月20日 パク・クネ大統領は2つの財団についての関与を否定。

10月24日 テレビ局JTBCがチェ・スンシル氏の使用していたタブレットPCを入手。その中に大統領予備選挙から大統領選挙、大統領演説などの演説文44個が入っていることを報道。この演説文の中には極秘扱いのものまであったことからチェ・スンシル氏の国政介入疑惑が浮上。

10月25日 パク・クネ大統領が国民に向けて謝罪。

10月30日 チェ・スンシル氏が滞在先のドイツから韓国へ帰国。

10月31日 チェ・スンシル氏を召喚。

【パク・クネ大統領が立件される 2016年11月】

11月2日 アン・ジョンボム氏の逮捕

11月3日 チェ・スンシル氏の逮捕

11月4日 チョン・ホソン氏の逮捕

11月6日 ウ・ピョンウ氏の召喚

11月8日 チャ・ウンテク氏の逮捕

11月20日 3容疑者(チェ・スンシル氏、アン・ジョンボム氏、チョン・ホソン氏)を一斉起訴。
(同日) セウォル号沈没事故当日の空白の7時間につての釈明をHPに発表。
(同日) 検察側がパク・クネ大統領の共謀関係を発表。

11月21日 キム・ジョン氏逮捕(職権乱用)、チョン・シホ氏逮捕(資金横領)

11月25日 野党3党(※1)がパク・クネ大統領の弾劾案を採決で合意

11月26日 チャ・ウンテク氏の起訴(職権乱用、強要未遂、斡旋収財)

11月29日 パク・クネ大統領が辞意を表明(国会に進退を委ねる)

11月30日 パク・クネ大統領側の特別検察官を任命:朴英洙氏(パク・ヨンス氏)元ソウル高検検事長

【パク・クネ大統領への退陣圧力 2016年12月】

12月2日 野党がパク・クネ大統領の弾劾を求める議案(弾劾訴追案)を提出

12月6日 パク・クネ大統領が2017年4月末の退陣意向を与党セヌリ党幹部に伝える

(同日) 財団の献金問題にからみ韓国財閥(※2)のトップらが国会の聴聞会へ出席

12月9日 パク・クネ大統領の弾劾可決、大統領職務停止

(同日) ファン・ギョアン首相による大統領権限の代行開始

————  補足 ———–

※1 与党(セヌリ党、2012年ハンナラ党より改名。)
   野党(共に民主党、国民の党、正義党)

※2 韓国財閥:サムスン電子(サムスングループ)、SKグループ、ハンファグループ、
ロッテグループ、現代自動車、韓進グループ、LGグループ、CJグループ、LSグループ

 

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2 Responses to “韓国パク・クネ大統領を巻き込む事件でどうなる?!韓国社会”

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