アクションラーニングという問題解決手法を実践してみて
先週の日曜日、アクションラーニングの勉強会を開催しました。
知り合いの方が、アクションラーニングの講師をやっており、「アクションラーニングって興味ある?」と聞かれたので、
「あるある!」と私が答えて、実現した勉強会でしたが、非常に興味深い手法だと実感することができました。
お昼から始まった勉強会に参加した人数は全部で5人。
すこし少ないかな?とも思いましたが、後から分かったことですけど、ちょうど良いくらいの人数だったんです。
お互いに初めて会う方もいたので、勉強会は自己紹介から始まりました。
イタリアンレストランの経営者の方や、空調設備会社の管理職の方など、私とは全く異なる職業の方もいましたが、それほど緊張もなく、最初のステップへ。。
最初は、アクションラーニングとは何かを講師に説明してもらいます。
コーチングに似た概念のような印象も受けましたが、決定的に違うことがあるそうで、それも聞くことができました。
これについては、後ほど、書きたいと思います。
その後、「現実にある、緊急な課題」を一つ決めて、それを実際に解決することになりました。各人が解決したい悩みを発表します。
結果、初回は、私の悩みをみんなで解決することになりました。
アクションラーニングでは、こういう打ち合わせで出た悩みなどの情報は、打ち合わせが終わったら、守秘する義務があるとのことです。
もし、町で偶然会ったとしても、悩みを話した本人からその話題を振られるまでは、自分からその話題を振ってはいけません。
それが守られないと、「現実にある、緊急な課題」は議題に上がってこず、真に解決に向かうための議論ができないので、非常に重要だと思います。
さて、いよいよ、アクションラーニングの手法を体験する時がやってきました。
一番新鮮だったのは、基本的には「質問」をベースとした会合形式で、「質問をしないで自分の意見を話してはいけない」という大原則があるということです。
質問された人は、それに対する答えとして、発言しても構いません。
会議には、いろいろな立場の人が出席します。特に同じ組織内で行う場合、経営者と従業員がひとつの問題を解決するために集まることもあります。
そんな場合、経営者の人が意見を言うと、言外に、会議の結末を誘導するようなことが多々起きてしまうため、それを防ぐためでもあるようです。
また、質問の仕方にも気をつけなくてはいけません。
経営者の人は「質問」だと思っていても、従業員はみな「それは意見だ」と答えた例もあるということでした。
知らず知らずのうちに、誘導的、威圧的な質問になってしまっていたというのです。
これには、はっとさせられました。
私にも後輩が何人かいますが、自分ではよく話を聞いてあげている上司のつもりでも、必ずしもそうではなかった、もしくは、そもそも、そう受け取られてはいなかったのかもしれないと反省した次第です。。
こうやって、いくつかの質問と、それに対する答えを積み重ね、私の悩みに対して1つの答えが導かれました。
その悩みの現状を多くは知らない人からの質問というのは、得てして原理的、原則的であり、当事者よりも客観性に優れている部分もあります。
そういう質問に答えていく過程というのは、自分自身も、その問題について、再度、既成概念を捨てて原則的に考えることにつながる場合もあるということが、アクションラーニングという手法の良いところなのではないかと感じました。