認知症とアルコールの影響

 

アルコールはさまざまな病気の要因になることは知られたことですが、認知症に関しても例外ではないとの研究結果がでています。アルコールの過剰摂取による栄養障害や脳の委縮が認知症を誘発する要因となることがわかっています。

 

アメリカの研究チームによるとアルコールの摂取量の多い人ほど脳の容量が小さい傾向にあるとされています。その影響が顕著に現れるのが“前頭葉”です。ここは物事の判断や意志決定を行う精神中枢のため正常な行動ができなくなります。

アルコールの過剰な摂取と認知症の関係

いくつかの研究と患者の観察によれば、アルコールを大量に飲む人は認知症を発症するリスクが高く、通常の4.6倍になることがわかっています。またアルコール関連の脳損傷による認知症患者は、全体の認知症の症例の約10%を占めるともいわれています。

 

特にアルコール性認知症で知られるものに「ウェルニッケ脳症」があります。症状は意識障害と歩行障害、眼症状(眼振)です。これはビタミンB1の不足によるものです。アルコールの摂取により食生活が乱れ、栄養不足が起こりがちになること。アルコールがビタミンB1の活性化を抑えてしまうことが原因です。

 

ビタミンB1は糖代謝に必須で、特に脳内では糖質のみがエネルギーに変換されるので、ビタミンB1欠乏により脳内のエネルギー代謝が損なわれ、脳症を引き起こします。

 

この脳症は早期の発見と治療により症状の改善が認められています。まずアルコールを完全に絶ち、ビタミンB1の投与、継続的な食事改善、生活改善で数年間かけて症状が改善する場合があります。

この脳症の後遺症として「コルサコフ症候群」に移行すると慢性的な脳障害となり、アルコール性認知症となります。

認知症へのリスク

大量のアルコール摂取は認知症の予備軍とされる軽度認知障害(MCI)から若年性アルツハイマー病や認知症に進行するリスクが高いこともわかっています。逆に適度なアルコールは認知症のリスクを軽減させる可能性があります。特にワインは記憶や認知能力に効果があるとの研究結果も見うけられます。

 

しかし毎日の飲酒の習慣やストレス発散のための飲酒はアルコール依存症になるリスクも高いので適度な飲酒を心がけましょう。

 

 

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